妊娠期
妊娠初期
ママの妊娠中の体重管理は、大事なテーマです。妊娠期間中は、栄養バランスの整った食事と、軽い運動をして適切な体重の推移を目指してください。
つわりが落ち着く妊娠4カ月目くらいからは、食欲が出てきて一気に体重が増えるママも。極端な体重増加は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群のリスクを高めます。「野菜たっぷり」「低カロリー」「塩分・糖分ひかえめ」を心がけ、おやつを野菜スティックやナッツ、小魚に置きかえるなどの工夫で乗り切りましょう。
一方で、極端なダイエットもかえってマイナスです。
昔は「小さく生んで大きく育てよう」という風潮があり、妊娠中の体重増加は好ましくないとされていました。その結果、やせ型のママが多くなったことが、低出生体重児(出生体重2500g未満の赤ちゃん)の増加につながったと考えられています。
出典「平成25年人口動態調査」厚生労働省」
低出生体重児は、小児肥満になりやすかったり、成人したときに生活習慣病になりやすかったりするなど、さまざまなリスクが判明しています。赤ちゃんの将来の健康のためにも、自分の体重増加の目安を確認して、その範囲内におさまるように体重管理しましょう。
体重増加の目安は、BMI(ボディ・マス・インデックス=肥満指数の判定式)によって求めることができます。
BMI=妊娠前の体重(㎏)÷ [ 身長(m)×身長(m)]
BMIが18.5未満(やせ型)のママの体重増加の目安は12〜15㎏
BMIが18.5以上25.0未満(ふつう)のママは10〜13㎏
BMIが25.0以上30.0未満(肥満1度)のママは7~10㎏
妊娠初期BMIが30.0以上(肥満2度以上)のママは医師との相談の上、個別対応(上限5㎏が目安)となります。
医師から安静指示がないかぎり、なるべく体を動かす習慣をつけることが大切です。体重の急激な増加を防げるほか、出産に向けての体力作りにも役立ちますし、肩こりや便秘、むくみなどのトラブル解消に最適です。
特におすすめなのは、マタニティビクスやスイミング、ピラティス、ヨガなどのマタニティスポーツ。自宅でDVDを見ながらできるものもありますし、フィットネスクラブや産院でマタニティコースを設けているところもあるので、問い合わせてみましょう。いい気分転換になりますし、クラブや産院ならママ友を作る絶好の機会でもあります。
妊娠時は、太りすぎてもやせすぎてもよくありません。
BMIをチェックして、体重増加の目安の範囲内でおさめて。
竹内 正人(産婦人科医、医学博士)
日本医科大学卒業後、米国ロマリンダ大学(周産期生物学)、日本医科大学大学院(産婦人科学・免疫学)を経て葛飾赤十字産院などに勤務。著書に『マイマタニティダイアリー』など。
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太りすぎず、やせすぎず……。しっかり体重管理してね。
ママは、最近つわりが落ち着いて食欲が出てきたから、ついいっぱい食べすぎて、ちょっと体重が増えすぎちゃったんだって。私が生まれるまでの間、体重管理がんばってね。パパもサポートしてくれるって。