新生児・乳児期
生後6カ月〜9カ月
生後9カ月頃から、自分でご飯を食べようとする「遊び食べ」が始まります。これは離乳食を進めていく課程で、大事な成長過程でもありますが、ママとパパはハラハラしてしまうもの。赤ちゃんの気持ちを見守りつつ、ママとパパにできる対処法を2つご紹介しましょう。
食べ物をつぶしたり、ぐちゃぐちゃにして投げたり、机になすりつけたり……。一見、食べ物で遊んでいるだけのように見えますが、赤ちゃんはそのような行動から食べ物のかたさや形、温度などを学んでいます。
親にとっては、せっかく作ったごはんで遊ばれるのは愉快なことではありませんし、服や部屋が汚れることを考えるとやめさせたくなってしまいます。でも、今だけのことなので、ぐっと我慢して見守ってあげてください。
床にビニールシートや新聞紙を敷いたり、汚れてもいい服に着替えさせたり、ふきんを何枚も用意するなどして対処しましょう。「15分たったらごちそうさまと切り上げる」など、食卓でのルールを決めておくといいでしょう。
ごはんやおかずを丸飲みしてしまう場合は、食材のかたさと形を見直してみましょう。
かむ力が育っているのに、ドロドロのものをあげ続けていると、あまりかまずに飲みこむ習慣がついてしまいます。かみつぶせる程度のかたさのものや、かみちぎって食べる大きさのものを与えてください。
1歳前なら、柔らかく煮たスティック状の野菜や、バナナがおすすめ。1歳以降なら、切ったりんごを与えて前歯でかじる練習をさせて。
スプーンであげるスピードが速すぎても、どんどん飲みこんでしまうので注意しましょう。また、舌の中央より奥のほうに置くと、そのまま飲みこんでしまうので、下唇の上にスプーンを置いて、自分で口を閉じて飲みこむようにさせてあげてください。
上田 玲子(栄養学博士、管理栄養士)
白梅学園大学・短期大学非常勤講師。(株)トランスコウプ総研取締役。日本栄養改善学会評議員、日本小児栄養研究会運営委員。著書に『人生で一番大事な最初の1000日の食事』など。
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