新生児・乳児期
生後3カ月~5カ月
赤ちゃんが夕方になると突然泣き始める「黄昏泣き」。泣き止まない赤ちゃんに困っているママも多いのではないでしょうか?
今回は先輩ママの知恵や、世界中で行われている育児法などから、赤ちゃんの黄昏泣き・夜泣きの対処法を6つご紹介します。今日からでもすぐにできる簡単な内容です。ぜひ、お試しください。
泣きやまないときは、抱っこやベビーカーで外に出て散歩してみましょう。
童謡を歌ったり、背中をトントンして歩くうちに、気持ちが落ち着く赤ちゃんが多いようです。雨などで外出が難しいときは、ベランダに出て外の風に当たるのもいいでしょう。早く泣きやませようと思っていると、なかなかうまくいかないものなので、「外は気持ちいいね」「ほら見てごらん、お月様だよ」などと声をかけて、ママも散歩を楽しむ気持ちでいると◎です。
おなかにガスがたまって苦しいのが原因で泣く赤ちゃんもいます。
おなかを大きく時計回りに、円を描くようにマッサージしてあげると、リラックスして落ち着くことがあります。手足や背中、おしりなど全身をよくマッサージしたり、軽くトントンたたいたりすることで、心地よくスーッと寝入ってくれることもあります。
黄昏泣きは夕方、ちょうど夕飯の準備をしている時間帯と重なることが多いので、ママは大変です。
クビが座っていれば、おんぶひもで背中に背負いながら家事をするのもいいでしょう。「今、ママはごはんを作っているからね、もうちょっと待っていてね」などと話しかけてあげると、赤ちゃんも安心です。ただし、作業をしながら物にぶつかるなど、赤ちゃんがケガをしないように十分注意しましょう。
赤ちゃんは、ママの子宮の中にいたときの環境を思い出して安心する習性があります。
テレビの放送終了後のザーッという砂嵐のような換気扇の音、ビニール袋を丸めたときのシャリシャリした音、水道のジャーッと流れる音、掃除機の音などを聞かせると、子宮の中の音やママの心音を思い出して、おとなしくなることが多いようです。また、胎教でよく聞かせていた音楽を流したり、ママの声でやさしく子守唄を歌ってあげたりするのもいいでしょう。
黄昏泣きの対策として、「グズグズし始めたら、すぐにお風呂に入れてしまう」という方法もあります。お風呂が大好きな赤ちゃんなら、気分転換になりますし、体がさっぱりして泣きやむことが多いものです。毎日夜決まった時間にお風呂に入れていたり、パパの帰宅を待ってお風呂に入れてもらっているご家庭もあるかもしれませんが、黄昏泣きの時期だけはお風呂時間を夕方にずらしてみてはいかがでしょうか。
広げたおくるみやタオルなどの上に赤ちゃんを寝かせ、体を少しだけきつめにくるんで、手足が動かせないようにすっぽりと包みます。これを「スウォドリング」といい、かつては日本をはじめ、世界中で行われていた子育て法です。
一見窮屈そうに見えますが、丸まった体勢になるようにくるんであげることで、赤ちゃんはママのおなかの中にいたころを思い出して安心し、落ち着いてよく眠ることができるといわれています。
細部 千晴(日本小児科学会小児科専門医)
細部小児科クリニック院長・日本小児科医会子どもの心相談医。著書・監修書に『この1冊であんしんはじめての育児事典』(朝日新聞出版)、『「どうする?」がわかる 赤ちゃんと子どもの病気・ケガ ホームケアBOOK』(ナツメ出版)、『マンガでわかる! 妊娠・出産はじめてBOOK』(KADOKAWA出版)など
会員としてご登録いただくと、お子さまの成長に合わせてパパや
ママへ「子育てに役立つ情報」を定期的にお届けいたします!