幼児期
子どもの癖は種類によって対処が分かれます。いずれの場合も、本人を責めたり、無理にやめさせようとしたりせず、よく観察しましょう。
指しゃぶりやチック、吃音、歯ぎしり、唇や爪かみ、鼻をこすること、性器をいじること、髪の毛を抜くことなどは、子どもの発達の一過程であり、たまにならば気にしなくても大丈夫です。
親が「どうしたの?」「どうしてそういうことをするの?」などと干渉したり、禁止したりすることで悪化することが多いので、ほかの遊びなどに気をそらして忘れさせるようにします。
「気にしなくてよい癖」の中でも、ほかの遊びなどに誘導してもずっと続けていたり、次第に頻度が高くなったり、ひどくなるようなら、発達障害や精神疾患に関わる場合があります。小児科医(子どもの心相談医)などの専門家に相談してください。
また、家庭では普通に会話ができるのに、保育園や幼稚園など家族以外の人に対しては話せなくなる「選択性緘黙(かんもく)症」は、専門家のサポートが必要な症状です。単なる人見知りとして片づけがちですが、無理に話させようとせず、治療に取り組むことが大切です。
細部 千晴(日本小児科学会小児科専門医)
細部小児科クリニック院長・日本小児科医会子どもの心相談医。著書・監修書に『この1冊であんしんはじめての育児事典』(朝日新聞出版)、『「どうする?」がわかる 赤ちゃんと子どもの病気・ケガ ホームケアBOOK』(ナツメ出版)、『マンガでわかる! 妊娠・出産はじめてBOOK』(KADOKAWA出版)など
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