日本老年歯科医学会 第31回学術大会で発表を行いました

2021年4月2日

当財団では、「口腔機能低下症」の診断項目の一つである「口腔乾燥」に関する研究を推進しています。

近年、振動マシンを使用した3次元加速度トレーニングによって筋肉や骨への物理的刺激効果が得られるという基礎研究成果が多数報告されています。そこで、東京医科歯科大学歯学部と共同で、手指ではなく振動マシンによる唾液腺マッサージが口腔湿潤度および唾液分泌量に与える影響について検討しました。

研究の結果、5症例中3症例は、1ヵ月間の介入により口腔湿潤度または唾液分泌量改善の傾向が見られました。振動マシンによる振動が、機能が低下していた口腔周囲筋の筋出力を高め、結果的に唾液腺の機能が活性化され口腔乾燥改善につながったものと考えられます。
本研究の一部を、日本老年歯科医学会第31回学術大会(2020年11月7日~8日:オンライン開催)で報告しました。