美味しく食べたり、楽しく話したり、笑いあったり、楽しく健康な毎日のためには口元の機能がとても大切です。
特に美味しく食べるためには「かむ力」「飲み込む力」が大切。
大人になり年齢を重ねていくと気が付かないうちに筋力が低下し、機能が衰えてしまいます。
また、子どもの場合はお口の機能が未発達のままだと様々なトラブルのもとになることも…
子どもから大人まで毎日元気でイキイキとした生活のために「かむ力」「飲み込む力」をきたえる事が大切です。
飲み込んだ飲食物が誤って肺に入ってしまうことで起こる肺炎を「誤嚥性肺炎」といい、平成29年の調査では死因の第7位になっています。
「誤嚥性肺炎」は高齢者の死亡原因となる肺炎の多くを占めるもので、高齢者の多い日本では深刻な問題になっています。
老化により、食べ物を飲み込むために働くのどの筋力が衰えることで誤って気管や肺に食べ物が入ってしまい「誤嚥」が起こります。
誤嚥性肺炎を予防するためには、誤嚥しないように「飲み込み力」をきたえることがとても大切なのです。
飲み込み力の低下は老化による筋肉の衰えでおこります。
足腰を鍛え続ければしっかりと歩けるのと同じように、
のども鍛え続けることで、しっかりと美味しく食べることが可能になるのです。
機能が低下する前の段階から始めることが大切なので、
今すぐにはじめてみましょう。
「よくかむこと」は身体と心の健康と関連があり!よくかむことは沢山の良いことがあります。
よくかむと脳に酸素や栄養がしっかりと送られて血流がよくなり、脳の働きが活発になります。
特に、脳の前頭前野は考えたり、コミュニケーション(対話)をしたり、意思を決定したり、喜怒哀楽を制御するなど知的な機能に携わっている場所です。
よくかんで脳を刺激して活性化することが大切です。
よくかむと唾液が多く出て、味覚を感じやすくなります。
また、食べるときには、味覚のほかにも五感を使って食べるとよりおいしさがアップします。
よくかむと唾液がたくさん出るため、消化酵素が多く出て消化がよくなります。
よくかむと食欲をコントロールする脳の部分が刺激され、おなかがいっぱいに感じるため食べすぎ防止につながります。
ストレスになる出来事の快・不快が激しいほど、扁桃体が活発に活動しますが、この扁桃体の神経活動を抑えれば、ストレスを感じにくくなります。
よくかむと、このストレスに対する脳の反応を抑えることができるためストレスによるダメージを受けにくくなります。
子どもの時期は身体や口の中も大きく成長していく時期です。
この時期にかむ力、飲み込む力が上手く育成されないと、早食いや丸飲み、食べすぎなどが見られてしまうことも。
よくかんで、なんでも美味しく食べ、健康な毎日を過ごすためにも子どものうちから「かむ力」「飲み込む力」を育成することが大切なのです。